2012年03月27日  第三回 『源平の御曹司』

 すっかり停止していた大河ドラマ感想です。今更ですが続きをぼちぼちしたためていこうと思います。



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己の出生を嘆く清盛は、ますます無頼の生き方を貫いていきます。
弟くんが元服し、ごく普通に育っていくのと非常に対照的です。


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で、朝廷・源氏・平氏の思惑としてはこうなります。
鳥羽院は、白河上皇に仕えてきた平氏が、自分に本当に仕える気があるのかと疑心暗鬼です。
そこへ藤原家成が、清盛を北面の武士として差し出せばいいんとちゃう?と提案します。
王家の犬になりたくないとさんざん吠えまくっている清盛は、当然拒否です。
北面の武士になるのは出世の早道であることを理解している義朝は、清盛の拒否が理解できません。


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西の海で人をまとめ、航行する舟を海賊から守っていた清盛は、その時の仲間が捕らえられたと聞いて、自分が責任を持つと言い出します。
しかし忠盛パパはそれを許しません。

正式な警護を請け負ったわけでもない郎党が海賊の邪魔をした。
その海賊が、米のために村を襲った。
すなわち清盛が村を襲ったも同然だ。
その罪を、清盛を、平家一門で守っている。
パパはそう言いました。


清盛は、源義朝と競べ馬(馬の早駆け)で勝負します。
途中、清盛は馬から落ちて負けてしまいました。

一門に守られているとも知らず。
ひとりで生きているのだと思い込み。
平氏の元にいなければのたれ死ぬしかない、弱き野良犬。
清盛は自分の立場をようやく理解して、自分に絶望します。

義朝は、武士は王家の犬ではない、王家を守ってやっているのだ。
武士がいなければ王家はダメなんだといつか思い知らせてやる。
そのために北面の武士になりたかった。
そう行って去っていきました。


清盛は北面の武士になることを了承し、鳥羽院の前に姿を現したのでした。


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今回は、清盛が己の無頼を考え直す回でしたね。
他の人たちは皆立身出世を目指して頑張っているのに、ひとりだけ「どーでもいいですよ」的な清盛でした。王家に仕えることも、ただストレートにイヤだとしか思えない。
ある意味純粋な清盛が、これからどう自分の気持ちと折り合いを付けて上り詰めていくのでしょう。

御曹司として対極的な位置にいる源義朝も、清盛とは見た目も考えも何もかもが反対で、いいですね。頼朝の父に当たる方なので、興味深く思います。

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藤原家がふたつ、対立しております。
同じ藤原姓なのでどこからか分岐しているのかなと思って、調べてみました。
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こういう関係らしいです。
しかし10代以上も前だと、親戚関係と言っても遠くなりそうですね。
藤原同士の争いも気になるところです。


本日もお越しくださいまして、拍手もありがとうございます。今回の大河は時代的にほとんど知らないので、お勉強しながら見ています。

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2012年01月22日  第二回『無頼の高平太』

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 成長した平太はすっかりグレて、平家の時期棟梁として期待されながらも賭場に出入りするようになってしまいました。全ては自分のアイデンティティーを求める青春のフラストレーション(というには彼の出自は重すぎますけど)です。

 自分は白河上皇の子であり、父・忠盛の子ではない。
 白河上皇は殺生禁断令を出し、狩りや漁をして暮らしているものたちの暮らしを圧迫している。
 忠盛はそんな貴族たちの下で黙って働いている。
 冗談じゃないと平太は思う。
 それでも周りは元服だ平家のおのことしてふさわしい行動をしろだとうるさい。
 貴族の犬にも王家の犬にも、平家の犬にもならぬ。いっそたくましい野良犬となって生きていくと豪語する平太を、忠盛はただ静かに見守るだけです。この忠盛パパ、じっと堪え忍ぶ姿が渋いですね。実の子であろうとなかろうとまったく関係なく、平太をひとりのおのことしてじっくり育てようという姿勢が胸を打ちました。


 一方、本当の父親である白河上皇は、平太が自分の子であることを知りながらも一向に認めようとしません。それどころか、元服が決まったから一度だけでも会ってやったらどうかと勧める祗園女御を張り倒してまで拒否します。ちょ、せいこちゃーんをいじめないでくださいっ。


 大治4(1129。一瞬、1192と見間違えて「え?」と思った;)年、清盛は元服します。
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↑個人的にはこんな感じだったような気がするのですが、間違ってても許してください。
書き忘れましたが、家成は加冠役(元服の際に冠を付けてあげる役のこと。元服後は特に親密な間柄になるそう)です。ちなみに忠盛パパの正室のいとこです。家成は新興貴族で、いわゆる藤原摂関家とは異なる勢力なのだそうです。藤原さんにもいろいろいるんですねー(←知らない人)

 元服はしたものの、平太改め清盛は出世のための必須教養である舞などをまったくせず、相変わらずの生活を続けていました。
 漁師の子・鱸丸(すずきまる。漢字むつかしい)とも仲良くし、白河上皇が仏教を重んじる心から出した「殺生禁断令」で、狩りや漁をするものたちの暮らしが圧迫されていることを聞かされます。

 その鱸丸が、飢え死に寸前の体になって清盛の元を訪れました。鱸丸の父親が、とうとう業を煮やして漁を行い、上皇の手下に連れて行かれてしまったのです。清盛は父の制止を振り切り、単身上皇に直訴しに行ってしまいました。

 さあ、実の父子の対決です。
 清盛は、捕まえた鱸丸の父を放免して欲しいと訴えます。国の法を破った者に対して示しがつかぬと上皇は断ります。

 政治を横暴となじられ、うつつに生きるもののけとけなされた上皇は、ついにブチ切れます。
 清盛に、自分の口から彼の出生の秘密をすべてしゃべってしまいました。

 やっと自らが何者であるか気付いた清盛は愕然とします。
 母を殺され、王家に災いをもたらす者と言われ、なお自分は生きているのかと。

 「それは、そちにもこのもののけの血が流れておるからじゃ、清盛!
 と、上皇はただ一度だけ、我が子の名を叫びました。

 何があっても、どんなことがあってもこの世に在り続ける。そういうところは父子同じだと、白河上皇が初めて清盛を子として認めた瞬間だったと感じました。


 清盛は自ら志願して舞を習い、石清水八幡宮の臨時祭で舞人として選ばれました。今作の時代考証の先生の本によると、石清水八幡宮は賀茂社ととともに、伊勢神宮以外では特に朝廷の尊崇が篤かった神社だそうです。八月の主たる祭りに対する三月の祭りがこの臨時祭とのことです。しかし舞が行われるのは八幡宮ではなく清涼殿の庭で、しかも天皇の前でだったそうです。

 上皇と祗園女御を前に舞う清盛。
 平家のおのことしてしっかりと舞い終えるのかと思いきや、父を殺された鱸丸の手によって剣が投げ込まれました。清盛は剣を手にするとだんだんと上皇に詰め寄り、首を打つ寸前まで迫ります。

 白河上皇はまったく動じることなく、「なかなかに面白き舞であった。武士の子らしゅうてな」と残して座を去りました。

 舞台から降りた清盛は父に、「俺は父上のようにはならぬ。王家の犬にも平氏の犬にもならぬ。されど俺は生きる。野良犬の声がこのおもろうなき世を変える」と言い放ちます。父は「さようか、好きにせよ」と息子の意思を再確認しました。


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 今回は、平太が「清盛」になり、己の意思を固く持つ回でした。自分が何者なのかを悟り、どう生きていきたいのかを明確にした今、もう舟の上でコケることもないでしょう。

 白河院は今回でご退場でした。うーん、もっと清盛との対決を見たかったなあ。新キャラの高階通憲、藤原家成が今後清盛とどう関わっていくのか期待しています。あんまり触れていませんが、鳥羽院にも注目しています。つか、中の人があんな演技するなんて思ってもみなかったです(彼の演技を見たのは「孔雀王」の時のみ。それ以来って何年経ってるんでしょう;) それと、オーラスで出てきた武者丸。いよいよ源氏の御曹司が登場です。

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 白河上皇の天下三不如意「鴨川の水、双六の賽、山法師(上皇の住まいである白河に近い鴨川の氾濫、禁じているはずの賭場の開帳、延暦寺の僧兵の強訴)」と言われるものがあります。この三つだけは思い通りにならない、というアレです。

 これを深読みしてみました。
①水:清盛の清はさんずい→水をあらわす
②双六の賽:清盛は幼い頃から双六が得意
③強訴:無理矢理白河上皇の元を訪れ直訴
 と、清盛は三つとも関わっているんじゃないかなーと思いました。考えすぎ?

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 よく「清盛と頼朝」って言われますけど、時代的にどのぐらいかぶってるのかなと思って調べてみました。
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 見た目、半分ぐらいかぶってますね。
 でも頼朝は途中で14歳から20年間伊豆へ流罪になってますから、実際に同じ場所にいた時期は短かったはず。やっぱり清盛の向こうを張るのは義朝っぽいですね。
 それぞれの名前は単品で知っていても、時代的にどう重なっているのかは???な管理人です。



 本日もお越しくださいまして、拍手もありがとうございます。今週で仕事の目処がつくと思っていたのに、詳しく話を聞いてみたらまだ地獄の一丁目だということが判明しました。胃を悪くしてしまったので、だましだまし仕事します。人が減ったので絶対に休めません。



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2012年01月17日  某大河批判について

第二回見ました。感想は次の放送までにしたためます。

第一回が終わった時点で、某県知事さんが、画面が汚く、主人公ゆかりの県の観光も打撃を受けかねないというような趣旨の発言をされたそうですね。あちこちでその発言に対する批判を見聞きしました。どのご意見ももっともで、皆さんすごいなあと思いました。



まず、この発言の取り上げられ方が正当なものなのか、ネットでですが調べてみました。定例記者会見での発言だったようですね。確かに取り上げられたとおりの発言はなさっているようですが、一部分だけが一人歩きした感もあります。

それを理解した上で、取り上げられた部分だけを見てみて思ったのは、第一話を見ただけで判断をくだすことはどうかと。あの「汚い」画面って、舞台は京ですよね。清盛の栄華極まる福原、つまり某県知事さんのおわします兵庫のシーンではないので、第一話から苦言を呈するのはいささか勇み足だったのではないでしょうか。もし福原がすんごい規模で再現されて評価されたら、兵庫県にフィーバーが訪れるかもしれませんよ?

観光に打撃とおっしゃるのも、せっかく大河で盛り上がりたいと思ってたのに意に染まぬ画面でがっかりなさったのでしょう。でも、だったらもっと大きいことしたらどうでしょうか。某放送局よりど派手な福原を再現してテーマパークにするとか。本当はこれだけすごかったんですよってアピールするんです。大河で清盛・福原(兵庫)を印象付けて、大河が終わったあとも清盛で観光をひっぱっていけるような、そんなことを考えてみるってのは夢見過ぎでしょうか。

大河ドラマのヒットと観光は密接な関係にあります。大河の評判がよければ、舞台の土地には人が押し寄せて、観光産業として成功するでしょう。しかし、その自治体の首長さんがドラマの出来に異論ありなら、自らが旗手となって、大河の知名度を悪くいえば踏み台に、よく言えば活用した観光を独自に打ち立ててみるのも手だと思いました。もしドラマが気に入らなくても、地元はこんなに清盛LOVEなんだって声をあげればいいじゃないですか。自らが思い描く清盛の栄華を再現すればいいじゃないですか。もちろんドラマと舞台の土地が両方盛り上がるのが一番望ましいですが、ドラマの舞台となる土地がドラマとライバル関係になるというのも、ありだと思います。



本日もお越しくださいまして、拍手もありがとうございます。
私の住んでる地域に、大河で一年も取り上げられるような人物って何人いるだろうか、清盛ほどのネームバリューはあるだろうかと考えたら、上記のような議論が起こること自体、羨ましいです(笑)

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2012年01月09日  第一回『ふたりの父』

今年も新大河が始まりました。
平清盛、武士による政治を切り開いた男と聞いております。
ここから江戸時代が終わるまで、約700年にわたって政権は武士が握ることになるわけですね。
どんなドラマになるのか楽しみです。

今年も感想を書いていこうと思っておりますが、管理人の主義主張によっては去年同様途中でボッキリ折れてしまう可能性もありますのでご了承ください。
また、この時代のことはまったくわかっていないので、感想と言うよりも調べたことを書き記しておくメモのようなものになると思います。よろしくお願いします。

時代背景は、だいたいこのへん(管理人得意のアバウト)
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今回は、清盛出生の秘密に迫る回でした。

清盛の出生については諸説あるようです。
・平忠盛の子
・白河上皇と祗園女御の子
・白河上皇と祗園女御の妹の子 などなど。
このドラマでは、白河上皇と白拍子・舞子の子ということになりました。
元白拍子で白河上皇の寵愛を受ける祗園女御が、同じ白拍子出身の舞子を妹のように可愛がっていた、と説明していました。
白河上皇と祗園女御の妹の子説を変化球的にとらえた出自になっていました。

この白河上皇が、権勢は握りたい・女には汚いという欲深い方でして。
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左下の璋子(たまこ)、書いてあるとおり上皇の養女で孫の嫁で上皇の妾という複雑な関係ないのですが、とにかく上皇が溺愛しているのです。
その璋子ちゃんが原因不明の病に倒れたので治療を施すもよくならないってんで、陰陽師を呼んで祈祷させました。
すると、図の右なかほどにいる白拍子の舞子が身ごもった子が原因と、陰陽師は答えました。

王家に災いをもたらす子、であると。

舞子は上皇の元から逃げ、上皇は源氏に舞子を捜させます。ところが3日たっても全く所在が掴めません。
舞子は、平忠盛(後の清盛養父)と偶然の出会いをはたし匿われ、子(後の清盛)を産み落とします。

忠盛が、中/井/貴/一さんなんです。イメージ的には源頼朝じゃないですか。キャスティングを聞いた時には驚きました。でももちろんちゃんと平家です(笑)
舞子が、上皇に差し出されるなら子を殺して自分も死ぬと、懐剣を振りかざします。
忠盛はそれを阻止し、母が子を殺そうとするとは何事か、命に代えても守ろうとするのが母ではないか、と叱責しました。

これを機に忠盛は、朝廷(王家と言われています)の犬となって盗賊などの捕縛を行い、血と汚辱にまみれて恩賞を受け取る武士の生き様に、疑問を抱くようになります。
武士としてはちょっと変わった思考ですが、そういう思考を持っているからこそ、白河上皇に追われている舞子を、自分の父親との親子の縁を切ってでも守りたいと思ったり、上皇のご落胤である清盛を引き取って育てたりは出来ないということでしょう。

忠盛と舞子は心を通わせ始めますが、川で洗濯をしていた舞子は源氏に捕まってしまいます。
白河上皇の前に引きずり出された舞子は、駆けつけた忠盛の説得も空しく、上皇の兵に矢で射殺されてしまいました。
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子は忠盛に託され、平太と名付けられました。忠盛一家に育てられ、祗園女御にも可愛がられ、平太は何不自由なく成長します。

ところが、やはり隠し事はばれるわけです。平太が義理の弟と屋根の上に登ろうとした時、弟が落ちて怪我をしてしまいます。弟の母親(平太にとっては養母)がすっとんできて、何をしたんだと雷を落としました。

そこで違和感を感じた平太は町へ飛び出します。大通りで盗みを働いた子どもを匿いますが、その子どもは、昔、忠盛が成敗した朧月という盗賊の子どもでした。

朧月の子どもは、いつか父の仇を討とうとしていて、平太が上皇の子であることも調べ上げていました。周りが隠し通していた出生の秘密を、平太は知ってしまいます。

忠盛に聞いても祗園女御に聞いても、白河上皇に聞いても、誰も答えてくれない。
もしかしたら、自分は出世のために忠盛が上皇からもらいうけた子どもなのではないか。
絶望した平太の前に、忠盛が現れ、とうとう真実を告げてしまいます。
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「今のお前は平氏に飼われている犬だ。俺に飼われて生きている弱い犬だ。死にたくなければ強くなれ!」
忠盛は平太の前に己の太刀を突き刺し、そう言い放ちました。
実の父にうとまれ、実の父だと信じていた敬愛する男は血のつながりはない。
迷える清盛はどこへ行くのでしょう。


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初回スペシャル、見応えありました。
清盛出生の秘密を、こうも濃ゆい愛憎劇にしたててくるとは。
忠盛の平太に対する父親としての愛情が強く出ていて、平太の今後に強い影響を与えているのではないかと思いました。

白河上皇が、中の人のおかげですごーくいいかんじです。坊主のくせに~といらいらさせられますね。うん、いいですね、そういうの。

上皇に振り回される女性たちも、それぞれ個性的でよかったです。上皇の子を産んだにもかかわらず捨てられ殺された舞子、ゆったりとした寵愛を受け続ける祗園女御、激しく愛される璋子。今後の女性陣にも注目です。

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以下、ちょっと調べてみたこと:
・白河、鳥羽、後白河の三人は仏教を厚く保護し、三人とも出家して上皇(法王)になっています。そしていずれも院政を行っています。仏教を保護したことが、のちに内乱を引き起こす遠縁になっているようです。

・院政とは
院とは、本来上皇の住居のことを意味するそうですが、次第に上皇本人のことを指すようになったそうです。そして院は政治的に天皇より制約が少ないため、その立場を利用して政治を行った。それが院政と呼ばれるものだそうです。なるほど、なんで退位してからも政治を行っていたのかよくわかりました。




…このように、社会の授業でやったぐらいのこともろくに覚えていないこの管理人、この先大丈夫かとても心配です(苦笑)



 本日もお越しくださいまして、拍手もありがとうございます。一言送信の方、届いております。成人式を迎えた皆様、おめでとうございます。



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小山奈鳩

Author:小山奈鳩
時々江戸時代(主に幕末)へ暴走します。

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